パーソナルヒストリー(世界を感じる感性を拓き続けた15年編)

今日は、僕が世界を感じる感性を拓き続けたこれまでの人生について、お伝えしたいと想います。


情報社会の中で育った私は、溢れる情報の中で、感覚が麻痺して、何も感じない「情報の不感症」になっていく自分に恐怖を感じていました。中学時代から変わった感覚だった私は、学校のルールや社会で言われていることに疑問を持っていました。集団教育の中であることを正しいと思わされ、同じであることを強要されることに何も感じずに従う人ばかりの中で「なんかおかしい」という違和感を流さないでいました。


「どうしたら麻痺してしまった感覚を再び働かせられるか。」


ということを探究して行く中で、私の中で天命とも言うべき役割が見えて来ました。



「世界を感じるための新しい窓をつくれば、世界は簡単に入れ替わってしまう。」

こうして、世界を変えるのではなくて、自分の感じ方を変えることで世界をよくしていきたいと思って活動を始めました。


僕は、18歳の時から、世界を感じるための装置として現代美術の作品を作り始めました。


19 歳の時に、ある部屋の変化を写真で取り続けて、鑑賞者に過去の写真を観ながら過去にタイムスリップしたかのような感覚を体験してもらうことで、「場所の記憶を知るとその場所の感じ方が変わる」ことを体感するアートプロジェ クトを企画しました。


20歳の時から始めた東京ポケットプロジェクトでは、廃工場を探検していると、過去に存在していたけど、今は失われてしまった音が流れ出して、その音をきっかけに過去を思い出して、いつのまにか時空間を探検するというサウンドインスタレーション作品を作りました。→こちら


22歳の時から、世界を感じるためのインタラクティブなデザインとして、センスウェアを作り始めました。植物の生体反応をインテリアの光で表すプランターPlantioを作りました。→概要 →映像

面白法人カヤックと共同で植物の状態を読み取った情報を元に、自動的にブログを更新するサービス"世界初!ブログを書く植物 今日の緑さん"を作りました。→概要



「体験型の作品を通して、感じる経験を提供しても、受け手はこちらから用意した感じることしか感じてくれない。」と限界を感じて、


「それよりも、人の感覚自体を豊かにしたい。」と思い、
人の感覚や感じ方自体を豊かにしたいと、認知科学や心理学の世界へと入っていきました。




「出来事はただの出来事、どう感じるかは自分で決めている。」


「だから自分や周囲の人の感じ方を自分で導く事ができれば、世界は色鮮やかに輝き出して、人生を楽しめるようになる。」


という思いで、感覚を豊かにすること、環境を豊かに知覚できるようにすることをテーマとして、さまざまなツール制作や実践を行ってきました。



感じたことを語りながら写真を撮ることで、自分が感じたことに気づいていく”語りカメラ”と同じ場所で撮った音声と写真が再生されて自分の感じていることを振り返ったり他人が持つ自分とは違う感じ方を取り入れて感じ方を豊かにしていったりできる”語りプレーヤー”を作りました。
紹介スライド


他の人が街を歩いた時に感じたことを録音した音声を聞き、撮影した写真をそのタイミングで閲覧しながら歩き、他の人の感覚/着眼点を通して、街を追体験することで、散歩で観る風景やものごとをより豊かに感じられるようにしていく”感覚交換散歩支援ソフト”(iPhone版)を作りました。
紹介スライド


「普段は気付かない風景の微妙な変化を音を通して感じられるようにしよう!」と、自転車移動による風景の変化を音楽へ変換することで風景の知覚を豊かにするツールを開発しました。
概要



約15年、感じることを探究してきて、
慣れた風景、歩き慣れた道、よく知っている人などが、新しい何かとして感じられてきました。
日常生活や観ている世界が楽しく色鮮やかなものに変わってきました。
感じ方と観点を豊かにしていくと、いろんな感じ方を受けいられるようになってきました。


10代の頃から探究してきた、世界を感じるための方法は約250枚の感覚開きカードにまとめました。現在はこのカードなどを使った、ワークショップやフィールドワークを行っています。
感覚開きカード例





感覚開きカードを使った感覚開き散歩について詳しく知りたい方、参加に興味がある方はこちらもご覧ください♪



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